厳選特集

観・登・遊 市民に親しまれる「太平山」


秋田市のシンボル太平山


頂上から見渡す雄大な景色

真っ白な雪に覆われた
冬の太平山

秋田市近郊に凛とそびえる太平山は、海抜約1,170メートルの霊峰で、秋田市から、秋田県中央部、そして上小阿仁村にまたがるように位置しています。秋田市中央部に近い側から前岳、中岳、鶴ガ岳、剣岳、宝蔵岳、弟子還岳、太平山(奥岳)、旭岳など多数の山頂が連なります。
頂上からの展望は明媚絶景で、仁別国有林の樹海を眼下に、東に駒ヶ岳、岩手山、南に鳥海山、東北に八幡平、森吉山、さらに、西に滄茫たる日本海が望まれます。山麓には仁別国民の森があり、秋田杉の巨木を眼の当たりにすることができ、太平山登山の基地として、また、キャンプや自然探究の場としての施設がそろっています。
太平山の山名の由来は、太平地区の後背に位置することからきています。アイヌ語でオイダラ山、これに当て字で「太平山」という漢字が当てられました。意味は「山の麓の動揺する地」であり、その意味が示す通り秋田市太平地区の中心である目長崎は、かつて太平川の氾濫原に当たる湿地でした。このような歴史深い太平山は、秋田市内の各地から見ることができるため、市のシンボルとして市民や周辺の人々などに親しまれています。

太平山の自然・四季


色鮮やかな新緑を楽しめる山道

可憐に咲き誇るヒメシャガ
花期は6月上旬

季節によって、その風貌が変わる太平山。春は雪解けで少しずつ山肌が見え始め、夏は芽吹き鮮やかな新緑が生い茂り、秋は赤や黄色の紅葉が辺りを染め、冬は雪に覆われ陰影が趣を醸し出します。
その四季折々の中でも、見上げた場所や天候などによって趣きが変わり、その瞬間が創り出す美しい情景を見ながら、悦楽にひたることができます。
また、天然秋田杉をはじめ、ブナの美林や珍しい高山植物も見ることができます。他にも、ナナカマドなどのバラ科の落葉高木、コアニチドリ、ヒロハシラネガンピ、ヒメシャガ、イワウチワなどの植物に加え、クマゲラなどの国指定天然記念物であるキツツキが生息しています。

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登山コースとしても親しみ深い太平山


登山道の入り口

木々に覆われ
自然を満喫できる登山道

太平山の登山では、登山者のご希望に添うコースが幾つもあります。 ハイキング程度に登山を楽しみたい方には、太平山スキー場オーパスや金山滝からの前岳・中岳コースをおすすめします。頂上には、約1時間~1時間30分で到着できます。なお、このコースでは、前岳から約50分で中岳、約3時間で奥岳に通じておりますので、縦走も可能となっています。他にも、圧感なクサリ場を経由するコースや長めに散策できるコース、初心者向け・中級者向けのコースなどが充実しています。大人から子どもまで、それぞれの気分や体調にあわせて楽しむことができますので、ぜひ太平山へ直接足を運んで、それぞれの楽しみ方を見つけてください。

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霊峰太平山に祀る太平山三吉神社


太平山頂上に鎮座する奥宮

太平山三吉神社は、太平山の頂上には奥宮、秋田市広面には里宮が鎮座し、「みよしさん」「さんきちさん」の愛称で親しまれています。古代王朝の頃より勝利成功、事業繁栄の守護神として伝承されてきました。その奉納された鏑(かぶら)は神宝とされ、現在もその他神鏡(しんきょう)など数品が安置されています。参拝者は後を絶たず、秋田県内はじめ東北各地はもとより、遠くは関東、北海道地方に至るまで、三吉神社または三吉講を以て広く奉祀礼拝するところの総本宮として、年々参拝者80万人は下らないとされています。この太平山三吉神社の奥宮を参拝するため、山頂まで登山をする方もいます。

太平山三吉神社公式ウェブサイト

太平山の周辺施設


森林博物館

太平山の周囲は太平山県立自然公園に指定されています。秋田市方面の山麓域には「太平山リゾート公園」があり、様々な施設が存在しています。主な施設としては、ドーム型室内プールと日帰り温泉の「クアドーム・ザ・ブーン」、太平山スキー場オーパス、温浴・宿泊施設の「森林学習館 木こりの宿」、秋田市植物園、トレーラーハウス、オートキャンプ場などがあります。さらに仁別国民の森の中には、秋田杉や森林を勉強できる森林博物館もあり、親子で大自然を満喫できる施設がいっぱいです。太平山リゾート公園は、秋田駅からマイカーで25分。バスで行くこともできます。

太平山のエリアガイド