2025年10月24日
「通町 100年商店街をあるく」のまち案内は、前編からまだまだ続きます。
秋田市の通町商店街には、このページで紹介したお店のほかにも、菓子店や薬局、カフェ、生花店などいろんなお店が揃っています。気になるところを見つけたら、散策の途中で立ち寄ってみてください。

【秋田市出身の漫画家・倉田よしみさんがイラストを描いた通町商店街のマップ】
旅先で立ち寄る地元のスーパーは、ローカルの特色がギュッとつまった絶好のスポット。「通町せきや」は、秋田の人に長年愛されている地域密着型のスーパーです。創業は1912(大正元)年、1958(昭和33)年より通町商店街で営業しています。お店のスローガンは「秋田の味を売る店・秋田の味を贈る店」。地場産や旬の食材がずらりと並ぶ店内では「今、秋田では何がうまいのか」が、一目でわかります。

【いつも活気が溢れている地域密着型スーパー「通町せきや」】
【野菜コーナー】
【がっこ(漬物)コーナー】
ぜひとものぞいて欲しいのは、お惣菜コーナー。せきやでは、秋田の味の伝承に努め、郷土の定番や旬の食材で手作りする「家庭の味」を提案しています。お昼や夕方になると、出来たてのおかずが並んだ途端に売れていきます。メニューの品数は1日で100種ほど!「フルーツ寒天」や「甘い茶碗蒸し」など秋田らしいおかずが揃う中、ダントツの売上げを誇るのは「かぼちゃの煮物」。大鍋でこっくり煮込んだ素朴な味わいが人気で、40年にわたるベストセラーです。
【見るだけでも楽しい手作りのお惣菜コーナー】
【人気ナンバーワンは、かぼちゃの煮物】
せきやでは、店頭で販売するすべての商品を地方発送できます。秋田のがっこ(漬物)や旬のくだもの、ちょっとめずらしい食品などを箱いっぱいに詰めて、自宅に送る方も多いそうです。これからの季節は、セリがたっぷり入った新米の「きりたんぽセット」もいいですね。
観光などで疲れた夜は、スーパーでお惣菜やお刺身を買って、ホテルでお酒を飲みながらゆっくり過ごすというのも、よき旅の楽しみ方かもしれません。

【地域密着型のスーパー・せきやは、通町商店街のランドマーク的存在】
通町 せきや
秋田市大町1-4-22
営業時間:9時30分~19時30分(土曜・祝日9時~19時)
定休日:日曜日、年始、お盆
https://sekiya-akita.com/
歴史ある老舗と新しいお店が隣り合わせで並んでいるのが通町の風景。商店街を歩いていて、レンガづくりの細いアーチを見つけたら、階段を上ってみてください。
「交点」は、五十嵐聖隆さん、麻友さんご夫妻が2019年にオープンした喫茶店です。喫茶のほか、店主がセレクトした書籍や雑貨のコーナーとギャラリーとしても使える小部屋の喫茶席を設けています。「お客様に穏やかに寛いでもらえる空間をつくりたいなと思い、いい意味で今も手探りを続けているんです」と聖隆さん。

【五十嵐聖隆さん、麻友さんご夫妻が営む喫茶店「交点」】

【シンプルで心地よい店内。本や雑貨の販売コーナーも】
お店を始めるずっと前から、趣味として珈琲を淹れ、チーズケーキを作り続けていたというお二人。「ちょっとずついいものに、より良く近づけていこうという気持ちで、あれこれ探求しながら作っています」と麻友さんが話すチーズケーキは、季節やその時々によってレシピが変わるとのこと。この日いただいた、素朴でやさしい味のケーキには「ふつうのチーズケーキ」という名前がついていました。
交点では、どの客席にも何冊かの本が添えられています。ゆったりとお茶の時間を楽しみながら、気になったタイトルの小説をひとつ手に取ってみましょう。

【珈琲でほっと一息つきながら、お気に入りの本を見つけられるかも】
お店づくりをしたり、本を選んだり、何か新しい企画を考えたりする時に、お二人がいつも大切にしているのは、「日常を景色よく―view your days better」という言葉だそう。「まわりをよく見渡して、日常の中にある些細な営みにも目を向けられるぐらいの余裕を持てたらいいな、と思って。当店にいらっしゃるお客様にも、そんな視点を共有できたら嬉しいですね」と話してくれました。
【隠れ家のような入口をお見逃しなく】
【通町商店街では”新店”の「交点」】
交点
秋田市保戸野通町6-2(2階)
営業時間:12時~19時
定休日:月曜日・火曜日
TEL:018-838-7275
https://www.instagram.com/kouten_akita/

通町商店街を散策する時は、秋田市の観光もしっかりと楽しめます。同じエリアには、「秋田市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)」と「旧金子家住宅」が隣接しています。
●秋田市民俗芸能伝承館(愛称:ねぶり流し館)
竿燈まつりや土崎神明社の曳山行事など、秋田市に伝わる民俗芸能を資料や映像で紹介。1階の展示ホールでは、お祭りで使われる竿燈を手に持って体験できます。4月~10月の毎週土曜日・日曜日・祝日は、竿燈会による実演を鑑賞できます。
●旧金子家住宅
江戸時代後期に質屋・古着商を開き、明治初期に呉服・太物(綿織物・麻織物)卸商を創業した金子家の住宅。平成9年に江戸時代後期の伝統的な建物として、秋田市の有形文化財として指定されました。
秋田市民俗芸能伝承館/旧金子家住宅
住所:秋田市大町1-3-30
TEL:018-866-7091
観覧時間:9時30分~16時30分まで
料金:一般 130円(団体料金・赤れんが郷土館との共通券あり)
2施設見学できます。
https://www.city.akita.lg.jp/kanko/kanrenshisetsu/1003644/
JR秋田駅から通町商店街までの所要時間は、秋田駅西口から西を目指して徒歩で約15分。千秋公園のお堀に面した広小路を通ると、四季折々の美しい景観が広がります。道中には、秋田市立千秋美術館や秋田県立美術館、秋田市文化創造館などの文化施設も集まっています。通町エリアは、のんびり歩いて立ち寄りを楽しむのがおすすめです。


通町商店街周辺の宿泊施設をご案内します。
このエリアは、飲食店や居酒屋が立ち並ぶ秋田市大町の繁華街「川反」からも徒歩圏内です。
・クインテッサホテル秋田
https://quintessahotels.com/akita/
・EN HOTEL Akita
https://en-hotel.com/akita/ja/
・ホテルパールシティ 秋田竿燈大通り
https://hmihotelgroup.com/pearlcity-akitakanto/
・イーホテル 秋田アネックス
https://www.aoc22.com/
・アパホテル 秋田千秋公園
https://www.apahotel.com/hotel/hokkaido-tohoku/akita/akita-senshukoen/